2025.06.19 Thu
関市
篠田桃紅

篠田桃紅 玄―墨いろ

インフォメーション

展示作品数
約25点
開催期間
2025年7月4日(金)~9月17日(水)
休館日
第2・4土曜日、日祝日
入館料
一般500円 高校生以下無料 団体(20名以上)400円
※障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。受付にて障がい者⼿帳をご提⽰ください。
イベント
〇コンサート 「佐藤久成 ヴァイオリンリサイタル」
独特な音作りと歌い込みなど個性的な演奏で注目を集めている佐藤久成さんをお迎えし、ヴァイオリンリサイタルを開催します。
日時:9月6日(土)17:00開演(16:30開場)
会場:岐阜現代美術館 大地館
定員:100名
料金:1,000円(桃紅館入館料含む)
申込みしめ切り:8月25日(月)まで

〇学芸員によるギャラリートーク
担当学芸員が会場を巡りながら展覧会を解説します。
日時:8月16日(土)14:00~(1時間程度)
会場:岐阜現代美術館 桃紅館
参加費:無料(入館料が必要です)
申込み:不要(桃紅館受付にお集まりください)

〇墨ワークショップ「淡墨のみりょく発見!」
桃紅作品を鑑賞した後、筆や刷毛を使って墨で描きます。にじみや重なりを楽しみます。
日時:8月2日(土)13:30~15:30
会場:岐阜現代美術館 大地館
参加費:1,000円
定員:10名
申込みしめ切り:7月22日(火)まで

〇大人ワークショップ「箔押しワークショップ」
銀箔貼り(箔押し)に挑戦します。貼った銀地の上に墨や朱で描くワークショップです。2日間コースです。
日時:①箔押し体験 9月3日(水)13:30~16:00
   ②作品作り 9月17日(水)13:30~16:00
会場:岐阜現代美術館 大地館
参加費:2,000円
定員:5名(2日間必ず参加できる方)
申込みしめ切り:8月20日(水)まで

概要

『老子』によれば、「玄之又玄」(玄の又玄)とあり、「玄」とは空間・時間を超越した天地万象の根源、真理となるものと説き、『解字辞典』では、暗く定かでないもの、幽遠な色の黒のことを意味します。桃紅は、自著のなかで、「玄というのは、一筆の濃墨で書くのではなく、淡い墨を重ねて濃くしていき、真っ黒の一息手前で控えた色」とし、色に置き換えれば、「玄」は墨いろであり、ものの本質そのものを表すと語っています。さらに「玄は真っ黒ではない、という考え方が、私にはたいそう気に入る」と続けています。
桃紅は、1956年から約2年間の渡米を経て、墨は湿潤な日本の風土の中でのみ、その限りない魅力が引き出されるのだと悟り、制作拠点を日本に移しました。帰国後には、重ねられた淡墨がはじきあって前後の層をなす作品が制作されるなど、墨の濃淡や明暗によって画面の中に時間のうつろいや空間の広がりを取り込み、墨いろのなかに言葉では言い尽くせない深遠なる「玄」を見つめ続けました。
生涯、水墨と向き合い独自の抽象表現を探求し続けた桃紅。本展では、桃紅の心を映し、無限の深まりを魅せる墨のいろと表情に注目します。