2025.08.29 Fri
関市
青木千絵

闇へ研ぐ -青木千絵の造形と漆-

インフォメーション

開催期間
2025年10月4日(土)~11月29日(土) 
休館日
第2・4土曜日、日祝日
入館料
無料
イベント
関連イベント:
アーティストトーク:青木千絵 × 金島隆弘 対談イベント「造形と漆」
10月4日(土) 13:30 - 14:30
会場:岐阜現代美術館大地館展示室
参加費:無料 定員:なし

学芸員ギャラリートーク
11月15日(土) 15:00 〜 (40分程度)

概要

本展は、漆を用いた造形表現によって人間の内面と存在の深層を問い続けてきた青木千絵の作品を、これまでの創作の軌跡を辿りながら紹介するものです。岐阜で生まれ育ち、現在は金沢美術工芸大学にて教鞭を執りながら制作を続ける青木は、造形を丹念に練り上げ、そして一貫して漆という素材を用いて表現し続けてきました。身体と抽象形態が融合した独自の造形フォルムに、奥行きのある艶やかな漆の質感が重なり、人間の奥深くに潜む言葉にならない感覚や感情が浮かび上がります。

タイトルである「闇へ研ぐ」は、「制作の約8割は研ぎの作業である」と語った言葉から着想を得たものです。漆を一層塗る度に「研ぐ」という、地道で静かな反復作業は、作品をかたちづくる技術的な工程であると同時に、作家が自身の内面と深く向き合うための時間でもあります。闇に身を沈めながらも、その奥にある光を探るように制作を重ねていく、青木の創作に対する姿勢そのものです。

また、本展の準備にあたっては、同大学の芸術学専攻に所属する金島隆弘が企画監修に入り、その学生たちと協働しながら、青木を調査研究の対象としたプロジェクトとしてそのアーカイブに取り組みました。青木のスタジオ訪問やインタビュー、展示準備などを通して、作家の制作や思考の背景を丁寧に紐解いていく試みも、本展のもう一つの見どころです。

自身の造形を、幼少期の記憶が深く刻まれた岐阜という地で改めて提示することは、青木にとっても自らの作品と対峙し直す機会にもなりました。全国の美術館が所蔵する過去作に近作を加えた合計5点の造形からは、青木が漆と共に生きた表現そのものがみえてきます。