岐阜現代美術館 関市立篠田桃紅美術空間 共同企画
篠田桃紅芸術月間−2008−
春宵のいろ

「桃紅李白薔薇紫(桃は紅、李は白、薔薇は紫、春風は一様に吹くが開く花は色とりどり)」3月生まれの娘に、父は中国の古い書物から「桃紅」の二文字をとって雅号としました。娘はやがて、日本を代表する墨象作家、篠田桃紅としてその名を知られることになります。
岐阜現代美術館、関市立篠田桃紅美術空間では、桃紅の生まれ月を「篠田桃紅芸術月間」とし、展覧会にあわせてコンサート、作品鑑賞会などの関連イベントを開催いたします。
暮れから夜にうつろうなかで、微かな風が吹き抜け、花が清らかに香る春の気配は、桃紅の墨、朱のなかにも、幽玄に広がる幾層もの光として、また無限の色となり艶やかに漂います。
「篠田桃紅芸術月間−2008−春宵のいろ」と題し、岐阜現代美術館では、桃紅作品の墨いろの表情を、関市立篠田桃紅美術空間では、朱いろが印象的な作品をご紹介します。たゆまぬ歩みを続ける桃紅に、今年も「くれなゐにほふもも」の春がおとずれます。

岐阜現代美術館関市立篠田桃紅美術空間