「小塩薫 Shoes 光の靴」

「小塩薫 Shoes 光の靴」

 磁器の内側に灯りを仕込み、多彩な光の世界を表現する陶芸作家・小塩薫の作品展を開催します。
 小塩薫は、1969年岐阜市に生まれ、1996年京都市立芸術大学大学院美術研究科専攻を修了。学生時代に陶芸に出会い、靴や鞄、帽子といった身近にあるモチーフを、硬質で透光性のある磁土を用いて表現し始めます。大学在学中より注目され、国内外を問わず数多くの展覧会に出品しています。
 今展では、「痕跡の結晶」シリーズから新しい展開をみせる《光の靴》を中心に、これまで制作された代表的な作品を展示します。制作する日常にある、忘れたくない記憶、心地よい時間など作者の心の痕跡として記された‘土’のかたちをお楽しみください。

展示作品数
約20点
開催期間
平成27年7月31日(金)~9月30日(水)
休館日:第2,4土曜日、日曜日、祝祭日、8月13─15日


 過ぎ去ってしまったありとあらゆることや、これから起こりうる何かは、もしかしたら今現在の私のなかに結晶の様に存在しているのではないだろうか。そのような存在を今の自分により表現してみたいと思う。
 何処にでもある鉱物である、‘土’は、私たちの表現手段の中で、最も純粋で見近なものだと感じる。縄文土器や洞窟の壁画にみられるように。だから私も、自分の日常、身の回りのモチーフを選び、身近な素材 ‘土’で表現してみる。
 中でも、磁土の白さやきめ細かさは、儚げで繊細な表情や、なだらかに湾曲する表面、焼成後の硬質さは生地の状態で刃物で切込むことにより、鋭い線を表現出来ると感じている。その両極を作品に存在させたい。
 制作する日常のなかで、ふと感じる事を日記のように作品に託す。忘れたくない記憶、心地よい時間、創造する心 それらが、痕跡としてここに記される。
小塩薫

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