篠田桃紅 百の譜 1950-1960's

篠田桃紅 百の譜 1950-1960's

日本を代表する墨象作家・篠田桃紅。1913年中国大連に生まれ、2013年3月に百歳を迎えます。幼少のころより父に書を学び、はじめ書家として出発しますが、既存の書や文字に表現の限界を感じて、1956年から約2年間渡米します。この経験は、桃紅に大きな影響を与え、帰国後、文字の領域を越えて抽象へと展開し、墨を使った独自の表現スタイルを確立しました。現在も国内外で精力的に個展を開催し、高い評価を得ています。
また、1960年ころよりリトグラフの制作を始め、1979年にはエッセイ集「墨いろ」(PHP研究所)で第27回エッセイスト・クラブ賞を受賞するなど、領域を越えた創作活動を展開しています。
今回、桃紅生誕100年を記念して、関市立篠田美術空間、岐阜現代美術館、岐阜県美術館、画廊光芳堂の4会場が連携し各会楊の所蔵作品を中心として、初期から新作までを写真やエッセイを交えて紹介します。桃紅100年の歩みを辿る、かつてない規模の回顧展です。
桃紅がどのように独自のスタイルを模索し展開させ、そしてどのように続いていくのかを探ります。

戦後まもなくから、従来の書道の枠組みに窮屈さを感じていた桃紅は、1956年43歳の時、渡米します。自由な空気と熱気に包まれたニューヨークでの経験は、模索する桃紅を勇気づけました。帰国後、精力的に国内外で作品を発表。レリーフや壁書などの建築に関わるスケールの大きな仕事やリトグラフ、随筆、題字、装丁と創作も多般にわたり、独自の世界を探りながら、墨のかたちを昇華させていきました。
岐阜現代美術館では、書から抽象へと模索する中でスタイルを確立していった1950年代から60年代の作品を展示します。文字を題材にした作品から、徐々に文字が解体され連綿とした線が画面を踊り、文字の姿が消え、太い線が面を構成する、現在の抽象形態を確立していった変遷を紹介します。

開催期間
2013年1月11日(金)~5月23日(木)
前期:1月11日(金)-3月30日(土)
後期:4月3日(水)-5月23日(木)

休館日:第4土曜日、日曜日、祝祭日、1月18、19、25日、2月22日、3月15、16日、4月1、2日、5月4、17、18日(ただし4月27日(土)は開館)
関連催事
コンサート
「児玉麻里 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第4番/第28番/第29番”ハンマークラヴィーア”」
1月19日(土)17:00-(申込期間:12月21日-1月11日)
「高橋アキ ピアノ・リサイタル」
1月26日(土)17:00-(申込期間:12月21日-1月18日)
「田中信正・林正樹 ピアノ連弾コンサート」
2月23日(土)17:00-(申込期間:1月25日-2月15日)
「石田泰尚・山本裕康・諸田由里子 ピアノ三重奏のタべ」
3月16日(土)17:00-(申込期間:2月15日-3月8日)
「田口智子 ソプラノ・リサイタル」
4月20日(土)17:30-(申込期間:3月22日-4月12日)
「ヴィハン弦楽四重奏団」
5月18日(土)17:30-(申込期間:4月19日-5月10日)
※全コンサート
会場:岐阜現代美術館/NBKホール 参加費:無科
事前申込が必要です。中学生未満のお子さまは入場できません。

ワークショップ「墨ワークショップ」
初期の作品を鑑賞したあと、自分だけのオリジナル筆を作り、その筆を使って作品を作ります。
4月27日(土)9:30-12:00
会場:岐阜現代美術館
対象:小学1年生以上 定員:12名 参加費:800円
事前申込必要(申込期間:3月29日-4月19日)

岐阜現代美術館にeメール(info@gi-co-ma.or.jp)もしくはfax(0575-23-1719)で、以下を記入してお申込ください。
①名前 ②郵便番号・住所 ③電話番号 ④参加希望催事名 ⑤同伴者名および人数(コンサートの場合)※ワークショップをグループで参加希望の場合、各人についてご記入ください。
応募多数のときは抽選します。抽選結果は後日葉書にてご連絡します。

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篠田桃紅美術空間