星霜 「篠田桃紅 文字から抽象へ 自由に描きたい」

星霜「篠田桃紅 文字から抽象へ 自由に描きたい」

日本を代表する墨象作家・篠田桃紅。新たな表現を模索していた桃紅にとって、1956年から約2年間の渡米は、次なる自信を与え、現在の作品の形を決定づける大きな転換点となりました。日本からアメリカへ持っていった作品の殆どは線によるもので、はっきりと文字を見ることはできませんが、画面を自由に走る線は、明らかに文字から発生するものでした。しかし、帰国後、既に文字を解体した線は見られず、いくつかの太い線の面によって構成された作品や、渡米中に墨の必然性を確信した桃紅は、墨の重なりや飛沫、かすれ、にじみといった墨の特性を生かした作品を発表します。

本展では、文字性がまだ色濃く残る初期の作品から、渡米をはさみ、自らのかたちをとらえ、墨象作品として高い評価を得ていった1970年代までの作品をご紹介します。桃紅が自由な表現を求め、既成のかたちを破って、どのように新たな領域を切り拓いていったのかを探ります。

開催期間
2012年1月12日(木)~3月22日(木)
休館日:日曜日、祝祭日、第2,4土曜日、1月16日(月)
※1月14日(土)は、コンサートのため、展示作品一部のみ公開

篠田桃紅芸術月間─2012─ 星霜

岐阜現代美術館、関市立篠田桃紅美術空間では、桃紅の生まれ月を「篠田桃紅芸術月間」とし、展覧会にあわせてコ ンサート、作品鑑賞会などの関連イベントを開催いたします。

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